ドルの未来 2010 3 28

書名 ドル凋落
著者 三橋 貴明  宝島社新書

 ドル暴落はあるか。
それは、米国債は暴落するかということを意味するでしょう。
 この問題は、アメリカがデフレになるかどうかによって
回答が異なるでしょう。
 もし、アメリカがデフレになれば、
ドル暴落も米国債の暴落もないかもしれません。
デフレが、ドルと米国債を安定させるでしょう。
 これは、何年も前から何回か書いていますが、
「デフレが完成すると、どうなるか。
中央銀行が、いくら金利を引き下げても、景気は反応しません。
デフレの時代において、現金は王様となり、借金は負担となります。
だから、誰もが借金の返済に夢中となり、現金を欲しがります」
 こうして、民間銀行には、現金(預金)が集まり、
民間銀行は、資金需要がないと称して、国債投資に励むことになります。
 この本には、興味深いグラフがあります。
それは、マネタリーベースとマネーストックのグラフです。
マネタリーベースは、2008年秋から激増していますが、
それと比較すると、マネーストックは、穏やかに上昇というより、
「横ばい」と言ってよいでしょう。
 ところで、米国債が暴落すると、
最も被害を受ける国は、どこか。
それは、中国です。
日本の場合は、民間も含めると、うまく分散投資をしていると言えるでしょう。
 問題は、その分散投資が裏目に出る可能性があるかもしれません。
それは、ユーロの動向です。
著者が言うには、アメリカ製の金融商品の大半が、欧州に輸出されたと。
さらに、欧州には、ギリシャの財政問題だけでなく、
複数の金融立国における過剰債務の問題があると。
ここでは、はっきり書きませんが、
アメリカ製の金融商品を大量に買った国や銀行があると思います。























































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